研究活動上の不正行為を防止するための基本方針
平成20年2月28日
1.趣旨
研究活動とは,先人達が行った研究の諸業績を踏まえた上で,観察,実験,考察等によって知りえた事実やデータを素材としつつ,自分自身の発想,解析,省察等に基づく新たな知見を創造し,知の体系を構築していく行為です。大学共同利用機関法人や大学・研究機関においては,研究活動によって得られた成果を,客観的で検証可能なデータ・資料を提示しつつ,研究者コミュニティーに向かって公開し,その内容について吟味・批判を受けています。学術・科学技術による人類共通の知的資産の構築が健全に行われるには,研究活動に対する研究者の誠実さを前提とした研究者間相互の吟味・批判によって成り立つ検証システムが不可欠です。不正行為とは,研究者倫理に背馳し,研究の本質ないし本来の趣旨を歪め,研究者コミュニティーの正常な科学的コミュニケーションを妨げる行為に他なりません。不正行為は,科学そのものに対する背信行為であり,また人々の科学への信頼を揺るがし,科学の発展を妨げるものであることから,絶対に許されることではありません。
大学共同利用機関法人自然科学研究機構(以下「機構」という。)は,このような事態に陥らぬよう自主的に研究活動における不正行為を防止するための基本方針を定め,不正防止及び不正への対応を厳正に図っていきます。
2.研究活動における不正行為
研究活動又はその成果の発表の過程等における主な不正行為を以下に示します。(ただし,悪意のない誤り及び意見の相違によるものとみなされるものは除きます。)
一 ねつ造 データ,研究結果等を偽造して,これを記録し,又は報告若しく
は論文等に利用すること。
二 改ざん 研究資料・機器・過程を意図的に変更する操作を行い,これに
より変更・変造したデータ,結果等を用いて研究の報告,論文等を作成し,
又は発表すること。
三 盗用 他人のアイデア,研究過程,研究成果,論文又は用語を適切に
引用せず,又は適切な表示をせずに使用すること。
これら以外でも,研究論文に著者としての資格を有しない者を挙げること,又は著者としての資格を有する者を著者リストから除外することや,同一内容の研究論文を重複発表するなど,明らかに研究活動上の不正行為と認められる行為を除外するものではありません。
3.研究活動における遵守事項
機構において研究活動する者,大学院学生,共同利用研究者,共同研究者その他機構の施設設備を利用するすべての者は,健全な研究活動を保持し,かつ,研究活動における不正が起こらない研究環境を個人又は組織として形成するため,次に掲げる事項を遵守しなければなりません。
・ 不正行為をしてはならないこと。
・ 不正行為に加担してはならないこと。
・ 第三者に対して不正行為をさせてはならないこと。
・ 不正行為が行われようとしていることを知った時にそれを防止するよう努め
ること。
・ 実験・観察ノート等の作成,保管の徹底は自らの研究に不正行為がないこ
とを説明できるものであることから適切に管理すること。
○ 研究活動上の不正行為防止のための対応