「大学国際戦略本部強化事業」進捗状況報告書
(平成17・18年度)


平成19年4月
大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国際戦略本部



【国際戦略・国際戦略本部の機能・体制の整備状況】


 機構長を本部長とし、各機関の長及び理事がメンバーとなる「国際戦略本部」を設置し、機構全体の国際活動を総合的に把握し、機構横断的な分析に基づいた運営を行う体制を構築した。
 自然科学研究機構は、各分野におけるナショナルセンターとして国際共同研究を推進している5つの大学共同利用機関(国立天文台、核融合科学研究所、基礎生物学研究所、生理学研究所、分子科学研究所)から構成されており、国際戦略本部は、法人化後の機構の在り方に基づき、研究面並びに運営面から機構全体の視野に立った国際戦略を検討した。その結果、機構の使命にある「自然科学の発展によって社会に貢献する」との観点から大学共同利用機関としての機能を国際的に展開し、地域と分野の境界を越えた新しい研究者コミュニティーを形成し、その中核的拠点となること、そして、そのための機構横断的な推進体制の強化を図ることを目標とする国際戦略を策定した。
 また、国際戦略の実施のため、国際戦略本部の下に、各機関の研究主幹や国際連携に携わる中心的な教育研究職員からなる横断的メンバーに、国際的な学術交流事業の企画・運営に豊富な経験を有するアドバイザーを迎えて、「国際連携室」を設置した。国際戦略本部及び国際連携室の設置、専門的人材の配置、機構内の各機関との連携強化を通じて、国際戦略に基づく諸活動を実施するための体制が整備された。



【事業計画の達成度】


 機構長を本部長とする「国際戦略本部」を設置し、国際戦略の策定など国際活動に係る重要事項を審議するとともに、国際活動に係る意思決定の一元化を行える体制を整備した。また、「国際戦略本部」の下に「国際連携室」を設置し、国際戦略本部が定めた方針に沿って具体的な計画の策定及び実施を行った。
 これらの体制を整備することにより、「国際活動の推進体制の構築を図る」という当初の事業計画に対して、以下のことを達成した。
 ・「自然科学研究者コミュニティーの国際的中核拠点形成」を目指す国際戦略を策定した。
 ・国際活動に関する対外的な窓口として、国内の大学・研究機関、海外の研究機関等との連絡調整を行った。
 ・機構内の国際活動調査、海外の研究機関への調査等を実施し、国際交流に関する情報収集を行った。
 ・協定締結にかかる事務手続きを効率化させ、情報の集約とノウハウの蓄積を行った。
 ・専門的人材を活用し、機構内の国際活動に関する連絡調整を円滑に実施した。
 ・ホームページ、広報資料等を通じた情報発信を行った。
 ・海外から受け入れる研究者や留学生のために、英語による情報提供を促進した。
 ・事務職員向けの研修を企画・実施し、国際交流に必要なコミュニケーション能力の向上、人材の育成を図った。



【事業の効果の大きさ】


 機構内の5研究機関は既に国際的に評価の高い研究成果を挙げ、多くの国際共同事業を各々実施してきた。また、従来、多様な国際共同研究が、研究者の個人レベルのつながりにより行われてきた。こうしたボトムアップ的な協力関係の構築は、学術の発展の観点から至極自然なことである。一方、自然科学研究機構として、ひいては我が国の自然科学における国際競争力を高め、かつ新しい自然科学分野の創成に向けて世界を先導するためには、これまで以上に総合的、組織的かつ戦略的な国際交流の取り組みを進めることが課題であった。本事業の実施により、国際戦略本部が設置され、国際戦略が定められたことにより、特に機構横断的な国際共同研究の組織的裏付けが出来た。
 また、各機関を横断するデータベースを整備できる環境が整い、機構内の国際活動の情報収集能力が高まった。集められた情報を国際連携室において一元化し、これに基づいた分析が実施できるようになった。これらの分析から、「滞在型国際的共同研究構想」などの新しい企画とその実施への準備が進められている。これらの組織的枠組みによって、今後、「国際共同研究拠点ネットワークの形成」事業などの事例を重ね、国際戦略をより強化していくことができると考えられる。また、機構が国際活動を推進するにあたって、新たに取り組むべき課題や問題点が整理されてきており、特に海外からの共同研究者の受入れ体制と手順の標準化を進め、業務の効率化と、来訪者へのサービスをより高めるための方策が検討されている。



【その他】





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