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知的財産

利益相反マネジメントポリシー

平成16年 4月 1日
最終改正 平成21年 7月23日

大学共同利用機関法人自然科学研究機構 利益相反マネジメントポリシー
  1. 目的

     大学共同利用機関法人自然科学研究機構(以下「機構」という。)は、天文学、物質、エネルギー、生命など自然界の広範な対象を、観察、理論、実験、創造に基づいて解明する実証科学の多様な発展を目指すものである。また、自然科学における各分野の結びつきは、新たな学問分野を生み出し、それらの体系化により直面する困難な諸問題を解決し、人類社会に豊かさをもたらすことが期待されている。
     一方、機構は、研究成果を広く社会に還元するとともに、研究へのフィードバックによるシナジー効果を得るため、共同研究、受託研究及び特許等のライセンシングといった産学官連携を積極的に推進している。
     しかし、産学官連携の推進に際しては、それによって生み出される公共の利益と連携に従事する機構職員や連携の相手方関係者の利益との間に潜在する、いわゆる利益相反状態についての管理(以下「利益相反マネジメント」という。)が確実に行われなければならない。
     このことに鑑み、機構はここに「利益相反マネジメントポリシー」を定めて、職員が常に意識しなければならない姿勢とルールを示すとともに、万一、職員や連携関係者の利益を機構又は公共の利益に優先させていると客観的に見られかねない行為(以下「利益相反行為」という。)に対する対応の基本的枠組みを内外に明示する。

  2. 利益相反マネジメントの基本的な考え方

    (1)機構は、その設立する各大学共同利用機関(以下「機関」という。)に対し、1.で示した目的を達するため「利益相反マネジメントガイドライン」の策定を求める。

    (2)このため、各機関は速やかに「利益相反マネジメントガイドライン」の案を作成し、機構の承認を求めるものとする。

    (3)機構は前項の承認のための判断基準等を定め、それに準拠して承認の可否を決する。

    (4)機構及び各機関は、その利益相反マネジメントについて、産業界等外部に対しても理解と協力を求め、その円滑な運用を図ることにより、産学官連携を推進する。

    (5)教職員は、機構が行う利益相反マネジメントに従わなければならない。

  3. 定義及び対象

    (1)利益相反行為の定義

     1 機構の職務に対して個人的利益又は産学連携等の相手方関係者の利益を優先させていると客観的に見られかねない行為
     2 機構の定める諸規程に違背し、若しくは個人的な利害関係の有無に拘わらず、機構以外の活動を優先させていると客観的に見られかねない行為
     3 学術研究分野全体の共有財形成を阻害するとみられる行為

    (2)利益相反マネジメントの対象

     1 兼業活動の場合(技術指導を含む)
     2 連携の相手方から報酬、株式保有等の経済的利益を受ける場合
     3 機構以外の企業、大学等に機構職員が自らの発明を技術移転する場合
     4 共同研究や受託研究に参加する場合
     5 外部から寄附金、設備・物品の供与を受ける場合
     6 1から5の相手方等、何らかの利益又は便益を受ける者に対して、機構又は機関の施設、設備を利用させる場合
     7 1から5の相手方等、何らかの便益を供与される者から物品を購入し、又は役務の提供を受ける場合
     8 その他研究活動に関し、外部から明白と思われる何らかの便益を供与されたり、供与が想定されたりする場合
     9 機構又は機関として行う開発事業に関し、外部と緊密な連携のもとに作業を行う場合

  4. 利益相反マネジメント体制

    (1)利益相反マネジメントの概要

     1 機関における利益相反マネジメントに関する事項は、2.で示した利益相反マネジメントガイドラインに従って、4.(3)で示す機関の利益相反委員会(以下、「機関利益相反委員会」という。)において審議を行う。
     2 問題が機構全体に関連する等、機関利益相反委員会において決定することが不適切と思われる重要事項は、4.(2)で示す機構利益相反委員会において審議を行う。
     3 機関利益相反委員会は、機構利益相反委員会に対して、年1回審議内容の報告を行う。

    (2)機構利益相反委員会の設置

     1 機構の利益相反マネジメントに関する重要事項を審議し、決定する機関として機構利益相反委員会を設置する。
     2 機構利益相反委員会は、委員長及び委員により構成する。
     3 委員長は、機構長が任命する理事とする。
     4 委員は10名以内とし、機構長が任命する。委員には専門家、学識経験者等の外部の第三者を含めるものとする。
     5 上記の委員の選任にあたっては、機関利益相反委員会委員長を含めるものとする。
     6 機構利益相反委員会は、利益相反マネジメントポリシーの制定及び改廃、機関利益相反委員会が策定する「利益相反マネジメントガイドライン」の承認、機関利益相反委員会の利益相反マネジメントに関する施策の承認、利益相反に関する自己申告及びモニタリングの状況の取りまとめ、4.(1)2で示した重要事項、その他利益相反に関する重要な事項を審議する。
     7 委員長の招集により、原則として年1回開催する他、必要に応じて開催する。
     8 職員は、機構利益相反委員会の決定に不服がある場合は、申し出により機構利益相反委員会に再度審議を求めることができる。機構利益相反委員会は再度審議を行い、機構長が最終決定を行う。この場合、職員はこの決定に従うものとする。
     9 委員長は、上記不服の申し出があった場合には、速やかに機構利益相反委員会を招集するものとする。

    (3)機関利益相反委員会の設置

     1 各機関における利益相反マネジメントに関する事項を審議し、決定する機関として機関利益相反委員会を設置する。
     2 機関利益相反委員会は、委員長及び委員により構成する。
     3 委員長は、機関の長又は機関の長が指名した者をもって充てるものとする。
     4 委員は10名以内の役職員とし、機関の長が任命する。
     5 機関利益相反委員会は、職員からの事前相談に係る審議、利益相反マネジメントポリシーに基づく機関ごとの利益相反マネジメントガイドラインの制定及び改廃、利益相反マネジメントに関する施策の決定、利益相反に関する自己申告及びモニタリング、利益相反に関する研修の実施計画の策定、職員の自己申告や面談等の調査に基づく機構の利益状況をマネジメントするための措置の決定、その他利益相反に関する事項を審議する。
     6 機関利益相反委員会は、機構利益相反委員会に対して、年1回の審議内容の報告を行うものとする。
     7 委員長の召集により、必要に応じて迅速に開催する。
     8 機関利益相反委員会に事務局を置く。
     9 機関利益相反委員会の事務局は、職員の利益相反に係る相談に応じ、アドバイスを行うとともに必要に応じて、機関利益相反委員会の判断を仰ぐものとする。
     10 機関利益相反委員会の事務局のアドバイスに従った職員の行為については、機関利益相反委員会の審議において十分尊重するものとする。

  5. 利益相反マネジメント手続及び方法

    (1)利益相反に関する自己申告書(以下「自己申告書」という。)の提出

     職員は、年に1回、機構利益相反委員会の求めに応じて、所属する機関利益相反委員会に対し、自己申告書を提出しなければならない。

    (2)モニタリングの実施

     機関利益相反委員会は、必要に応じてモニタリングを行い、自己申告の結果とともに、年1回、機構利益相反委員会に報告する。
    モニタリングを実施する場合は、職員のプライバシー保護の観点から、報酬、資産等に関する自己申告内容の確認については、外部の専門家によるヒヤリングを活用する。

    (3)研修の実施

     各機関は、その職員に対し利益相反状態及びそのマネジメントに関し、必要な研修を行うものとする。

    (4)自己申告書に関する情報公開

     利益相反に関するマネジメント手続きの内容または自己申告書は、外部へのアカウンタビリティを確保する範囲で公開することがあるが、プライバシー等にかかわる部分については情報公開制度への対応についても可能な限り最大限配慮するものとする。