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第8回若手研究者賞記念講演

印刷用ページを表示する 更新日:2019年5月16日更新

自然科学研究機構では、新しい自然科学分野の創成に熱心に取り組み成果をあげた優秀な若手研究者を対象として「自然科学研究機構若手研究者賞」を授与しています。第8回授賞式に伴い、受賞者5名による講演会を開催します。様々な分野の最先端の研究について紹介する、高校生から大人までお楽しみいただける一般講演です。

ミート・ザ・レクチャラーズでは、研究者が皆さまと直接お話しする機会を心待ちにしています。ぜひ、ご参加ください。

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開催概要

タイトル: 「宇宙・生命・脳・物質・エネルギー」若手研究者による Rising Sun 8
―自然科学研究機構若手研究者賞記念講演―
日時: 2019年7月7日(日曜日)12時30分~17時00分(開場12時00分)
(ミート・ザ・レクチャラーズ 16時10分〜17時00分)
会場:

日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6)
記念講演会 7階 未来館ホール
ミート・ザ・レクチャラーズ 7階コンファレンスルーム木星

申込み方法:

多数のご参加ありがとうございました。お蔭様で無事終了いたしました。

申込み締切: 2019年7月5日(金)正午
参加費: 無料 ※日本科学未来館の常設展、企画展への入場は別途料金が必要です。
主催: 大学共同利用機関法人自然科学研究機構
ライブ配信:

ライブ配信は終了いたしました。ご視聴ありがとうございました。​​

講演内容:
※講演内容は変更となる場合がございます。

『超高温プラズマに負けない金属壁をつくる』時谷政行先生(核融合科学研究所准教授)

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ミクロ組織を制御する金属同士の先進的ろう付接合

 将来の核融合発電では、磁場の力を使って、1億度を超える超高温プラズマを宙に浮かせて閉じ込めるので、周りを取り囲む壁に直接触れることはありませんが、一部のプラズマは流出するため、それを特定の場所に設置した機器に導きます。そのため、この機器は「超高熱流プラズマ対向機器」として高い除熱能力が要求されます.現在期待されている機器構造は、プラズマと接触する表面には高融点で損傷に強い「タングステン」を使い、そのすぐ裏側に熱伝導率の良い「銅合金」の冷却板を接合させるものです。一般的には「ろう材」と呼ばれる接着剤の役割をする物質を間に挟み、高温で溶かして接着させる「ろう付接合法」が用いられます。しかし、両材料は特性が異なるため,従来のろう付接合法では強靭な接合部を作る事は困難でした。
 私の研究では、これまで誰も考え付かなかったろう材と熱処理過程の組み合わせを用いることで、金属材料のミクロ組織を制御できる方法を発見し、強靭な接合部を得ることに成功しました。この方法を「先進的ろう付接合法」と名付けました。この場合のミクロ組織制御とは、タングステンと銅合金の界面にマイクロスケールの溶接のような状態を瞬間的に作り出し、結果として表面同士の緻密な凹凸を噛み合わせる「アンカー効果」と呼ばれる物理機構によって、しっかりと接着させる組織制御のことです。講演では、この方法を使った高性能な超高熱流プラズマ対向機器開発の最前線を紹介します。

 

多数の精子が生涯にわたって作り続けられる仕組みを探る​』北舘祐先生(基礎生物学研究所助教)

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生命を次世代につなぐために生き物がとった戦略とは​

 父さんの精子と母さんの卵が受精して1つになった受精卵、これが私たちのはじまりです。成長した私たちの体にある精子や卵は、次の世代の子どもになることができる特別な細胞で、命をつなぐバトンともいえる存在です。
 ヒトを含む哺乳動物のオスは、生涯にわたり精子を作り続けています。では、どのように作り続けているのでしょうか?答えは、精子をつくる精子幹細胞が細胞分裂を続けるから、です。では、精子幹細胞はどこにどれくらいあって、どのようにその数が調節されているのでしょうか?実にシンプルな問いですが、意外にも未解決なままで、世界の研究者が注目する問題でもあります。この問いに答えるために、私たちがマウスを用いて研究し明らかになってきた「精子幹細胞は互いに競合することでその数を一定に保つ」という発見についてお話しします。​

脳の中の自己と他者​』則武厚先生(生理学研究所助教)

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“隣の芝生が青く見える” 脳の仕組み​

 「隣の芝生が青く見える」とは、「自分よりも他人のほうがよく見える」ことのたとえです。その根底には、他人のことを気にしたり、自分を他人と比較したりするという、誰にとっても抑えがたい衝動があります。他人のことを気にしたところで、自分に起こる結果は所詮変わりませんが、そうはいかないのが人の性 (さが) です。では、こうした心のはたらきは、脳のどのような仕組みによって生まれるのでしょうか。それを明らかにできれば、嫉妬や不平等感といった、人間らしい複雑な感情の仕組みにも迫ることができるのではないかと私たちの研究グループは考えています。
 本講演では、私たちの感情やモチベーションを左右する「報酬」を手がかりとして、自己と他者の情報が脳の内部でどのように処理されるのかを、サルを用いておこなった研究を通して紹介します。皆さんと一緒に、自己とは何か、他者とは何かについて考えてみたいと思います。

軟X線で観る液体の化学​』長坂将成先生(分子科学研究所助教)

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異なる元素ごとに液体を調べる新たな分光手法の確立​

​ 化学の授業で思い浮かべるのが試験管やビーカーであるように、多くの化学反応は液体の状態で進行します。この反応メカニズムを理解するには、液体中で物質がどのようなふるまいをするのかを調べることが必要です。光を物質に照射して、光の吸収量を測定する分子分光学は、非破壊で物質の状態を調べることができる化学において基礎となる学問です。光には様々な種類(赤外線、可視光、紫外線、X線など)があり、それぞれの光ごとに分光学が確立しています。私が研究している軟X線は紫外線とX線の中間の波長領域にあり、炭素、窒素、酸素などの異なる元素ごとに物質の状態を調べることができます。しかし、軟X線が大気や液体に強く吸収されるため、液体の軟X線吸収分光の測定はこれまで困難でした。

 本講演では、我々が開発した液体の軟X線吸収分光の測定手法を紹介すると共に、軟X線で観ることができ始めている新たな液体の化学について紹介します。

『見えない宇宙を探る新しい眼の開発』Alvaro Gonzalez先生(国立天文台准教授)

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惑星や銀河の誕生から、宇宙の化学的多様性まで - 私たちのルーツを宇宙に探る電波天文学の新しい観測装置

電波天文学は、人間の目には見えない宇宙を探る新しい学問分野です。電波は携帯電話やテレビに使われていますが、宇宙からやってくる弱い電波をキャッチするには、超高精度アンテナや超伝導技術を使った高感度の電波受信機、超高速コンピュータなどさまざまな最先端技術が必要です。その中でも私は特に、大きなアンテナで集められた電波を受信機の心臓部に導くための仕組みである「光学系」の研究と開発を行っています。この研究開発によって、アルマ望遠鏡は世界トップクラスの高い性能を達成することができ、惑星や星の誕生、銀河の誕生、星間化学などいろいろな分野で画期的な成果をあげています。つまり私の研究は、世界中の天文学者たちが教科書を書き換えるような観測成果を上げるために必要な、観測装置を作り上げることなのです。

プログラム

 

授賞式
12時30分~12時40分

式 辞:自然科学研究機構長 小森彰夫

<受賞者>

国立天文台 Alvaro Gonzalez

核融合科学研究所 時谷 政行

基礎生物学研究所 北舘 祐

生理学研究所 則武 厚

分子科学研究所 長坂 将成

記念講演
12時40分~13時15分 『超高温プラズマに負けない金属壁をつくる』時谷 政行(核融合科学研究所准教授)
13時20分~13時55分 『多数の精子が生涯にわたって作り続けられる仕組みを探る』北舘 祐 (基礎生物学研究所助教)
13時55分~14時05分 休憩10分
14時05分~14時40分 『脳の中の自己と他者​』則武 厚 (生理学研究所助教)
14時45分~15時20分 『軟X線で観る液体の化学​』長坂 将成(分子科学研究所助教)
15時25分~16時00分 『見えない宇宙を探る新しい眼の開発』Alvaro Gonzalez(国立天文台准教授)
ミート・ザ・レクチャラーズ(コンファレンスルーム木星)
16時10分~17時00分 -講演者と直接語ろう-

ポスター・チラシ・要旨集

ポスター

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poster [PDFファイル/2.2MB]

 

チラシ
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flyer [PDFファイル/1.78MB]

 

要旨集

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要旨集 [PDFファイル/7.7MB]

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