ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
トップページ > 国民・地域とのつながり > 第28回 自然科学研究機構 機構長プレス懇談会 鵜澤佳徳

本文

第28回 自然科学研究機構 機構長プレス懇談会 鵜澤佳徳

印刷用ページを表示する 更新日:2023年1月19日更新

講演1 「天文学の超伝導技術を量子計算機へ」

 

uzawa_photo

鵜澤 佳徳(うざわ よしのり)

自然科学研究機構 国立天文台 教授

 

<略 歴>

1991東工大大学院修士課程修了後、郵政省通信総合研究所入所(超伝導研究室研究員)

2000博士(工学)学位取得(東工大)

2005 国立天文台准教授(総研大併任)

2014情報通信研究機構テラヘルツ連携研究室室長。2018年より現職。

 

<講演要旨>

​ いわゆるテラヘルツ波領域で量子力学的限界の電磁波検出感度を有する超伝導体―絶縁体―超伝導体(SIS)ミキサは、アルマなどの電波望遠鏡に広く用いられています。現在、観測効率を飛躍的に高めるために、SISミキサをカメラ画素のように2次元的に大規模配置する研究が世界的に進んでいます。

 天体からの高周波信号は4K(-296℃)まで冷却されたSISミキサで低周波のマイクロ波に周波数変換され、同温度ステージに設置された半導体増幅器で読み出されます。この増幅器の典型的な消費電力は10mW程度であり、およそ100台(100画素分)で汎用の4K機械式冷凍機の冷却能力(~1W)に達してしまいます。

 超伝導量子計算機においても、量子ビットの読み出しに同様の半導体増幅器を用いており、現在の小規模量子計算機(NISQ)から大規模な誤り耐性型汎用量子計算機へ発展させるためには、増幅器の劇的な低消費電力化が必須です。このために我々は、これまで天文学で広く電波観測に利用してきたSISミキサを増幅素子として用いる新しい概念の超伝導マイクロ波増幅器を提案しました。半導体増幅器の3桁以上低い消費電力動作を目標としています。

 さらにSISミキサを用いた非相反集積回路素子の研究も開始しました。従来の磁性体を用いたcmサイズのアイソレータに代わる微小素子を開発し、大規模量子計算機等への応用を目指します。本講演では、上記に関する最新の成果について紹介します。​

 

参加申込書はこちらからダウンロードできます [Wordファイル/90KB]