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イベント情報

第36回自然科学研究機構シンポジウム

モノフィレアという植物を調べるプロセス

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塚谷 裕一(つかや ひろかず,Hirokazu TSUKAYA)
東京大学大学院 理学系研究科 生物科学専攻 教授

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□ 略歴

1988年 東京大学理学部植物学教室卒業

1993年 東京大学大学院理学系研究科生物学専攻博士課程修了 博士(理学)

1993年 東京大学分子細胞生物学研究所助手

1999年 岡崎国立共同研究機構 基礎生物学研究所 助教授

2005年 東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻 教授

□ 講演要旨

 植物学とデータの関係を考えてみると、何層にもまたがる関係性が思い当たります。私たちが今調べている植物の一つ、Monophyllaea glabra(以下、モノフィレア)の研究に至るまでは、それこそ何重にもわたるデータ探索のプロセスがありました。

 まずは文献調査。どこに行けばモノフィレアの自生が見られるのか。どういう特徴まで分かっているのか。それを踏まえた上で、次に現地に飛びます。文献で予め調べているとはいえ、そうそう簡単に実物にはお目にかかれません。そしてタネを手に入れて蒔いてみます。以外によく育ちますが、気まぐれなところがあるようで、どう育てたらいいか、試行錯誤が続きます。そうしてついに実験の段階です。実験をすれば必ずデータが出ます。

 以前は生物学における実験では、一回の実験で得られるデータは人間の直感で十分理解できる量に限られていました。しかし近年では、ビッグデータ化が進んでいます。そのもっとも最初に起きたのが、ゲノム情報の解読という解析手法でした。私たちはモノフィレアについてもゲノム解読を行ない、その情報に基づいてさらにいろいろな解析を勧めています。次に目標としているのは、1細胞ごとの遺伝子発現の情報を得ることです。

 こうした一連の研究の進展について、私たちの実体験を紹介いたします。

□ 最近ハマっていること,趣味など

植物に関するあらゆることが趣味。読書、エッセイ執筆、旅行、食事なども趣味。