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Press Room

イベント情報 詳細

第31回 自然科学研究機構 川合 眞紀 機構長プレス懇談会

(機構長プレス懇談会は、報道各社の皆様と、ライターの皆様限定で開催しています。大変申し訳ありませんが、その他の皆様からのご参加希望につきましては、お断りをさせていただいております。何卒ご了承ください。)

開催概要

自然科学研究機構(NINS)では、機構長のリーダーシップの下、情報発信の強化の一環として機構長主催のプレス関係者限定懇談会を定期開催しています。今回の懇談会のテーマは「核融合研究を取り巻く世界情勢と、核融合科学研究所が見据える未来」です。

近年、核融合エネルギーの早期実現への期待が高まるなか、国は『フュージョンエネルギー・イノベーション戦略』を示し、実用化に向けて必要なこと及び、実用化に先駆けて準備すべきことを戦略として示しました。懇談会では、学術研究機関としての核融合科学研究所の基本的な方針とビジョンについて、核融合科学研究所長の吉田善章が、皆様に詳しくお話しします。

さらに今回は、プラズマ物理学の顕著な進歩に貢献した研究者に贈られるチャンドラセカール賞(Subrahmanyan Chandrasekhar Prize of Plasma Physics 2023)を受賞した居田特任教授が、受賞に至った研究成果について解説します。核融合炉心のプラズマでは、1億度を超える中心部と数万度以下の周辺部の間に生じる極めて大きな温度勾配を安定的に保持する必要があります。この温度勾配は一様ではなく、その場所も様々です。これはプラズマ中に発生する渦状の流れ(乱流)が強いと勾配は小さく、弱くなると大きくなることに起因しています。

居田特任教授らは、乱流の性質を明らかにするため、プラズマの温度勾配が強くなった部分に注目して、プラズマの流れを詳細に計測しました。そこでは、自発的に発生した一方向の流れ(トロイダル流とポロイダル流)が観測されました。しかも、その流れには空間的に強弱があることが発見されました。この発見以降、乱流のメカニズムの解明や制御が、核融合発電の実現を目指したプラズマ物理の中心テーマになりました。 今回の居田特任教授の受賞は、磁場で閉じ込めたプラズマ中の様々な乱流状態の実験的発見に対する先駆的な貢献に与えられたものです。

核融合科学研究所では、プラズマの精密な観測により、温度勾配によって引き起こされる複雑現象のメカニズムと温度分布の多様性の原因を明らかにしています。核融合科学研究所が培ってきた研究成果のこれまでと、これからの研究の発展性について、ぜひこの機会に皆様と共有させていただけましたら幸いです。

懇談会はNINS内会議室に会場を設け、対面式にて開催します。講演者2名は会場にて参加しますので、皆様ぜひご来場いただけますようお願いします。当日会場へお越しになれない方におかれましては、オンラインシステムZOOMを用いたライブ配信も並行して行いますので、オンラインよりご視聴いただけましたら幸いです。遠方におられる方も、ぜひこの機会にお気軽にご参加ください。

参加を希望される場合は、別添の返信用紙に必要事項を記入し、以下のアドレスへご送信ください。オンラインでの参加を希望された方へ、担当者よりZOOMのIDとパスワードを送信させていただきます。

 参加申込書 送信先:nins-pr@nins.jp

締め切り:2023年11月20日(月)17:00 必着

皆様お誘い合わせの上、ぜひお気軽にご参加ください。

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日 時:令和5年11月21日(火)13時から2時間程度(意見交換含む)

会 場:大学共同利用機関法人 自然科学研究機構事務局会議室
〒105-0001 東京都港区虎ノ門4-3-13 ヒューリック神谷町ビル2階
オンライン配信:あり(ZOOM)

オンライン視聴をご希望の方は、別添の申込用紙に記入の上メールにて
お申し込みください。

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講演者情報

講演1:「核融合研究の最前線と学術研究基盤」

顔写真(吉田善章)750×1000.jpg

吉田 善章(よしだ ぜんしょう) 自然科学研究機構 核融合科学研究所長

<ご略歴>

1980年 東京大学工学部原子力工学科卒業 

1982年 東京大学大学院工学系研究科原子力工学専攻修士課程修了 

New York大学Courant数理科学研究所 留学 

1985年 東京大学大学院工学系研究科原子力工学専攻博士課程修了 工学博士 

1985年 東京大学工学部 専任講師 

1986年 東京大学工学部 助教授 

1998年 東京大学大学院新領域創成科学研究科 助教授 

1999年 東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授 

2004年 文部科学省 科学官(2010年3月まで) 

2018年 Mathematical Science Research Institute (Berkeley,USA) 

Chern Professor(named position)(2018年12月まで) 

2021年 自然科学研究機構核融合科学研究所 所長(~現在) 

2021年 自然科学研究機構 副機構長(~現在) 


講演2:「プラズマ温度分布の多様性を決める物理機構」

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居田 克巳(いだ かつみ) 自然科学研究機構 核融合科学研究所 特任教授

<ご略歴>

1980年 東京大学理学部物理学科卒業 

1980年 東京大学大学院理学系研究科物理専攻入学 

1984年 米国プリンストン大学プラズマ物理研究所へ留学 

1985年 米国プリンストン大学プラズマ物理研究所から帰国 

1986年 東京大学大学院理学研究科物理学専攻 博士課程修了 理学博士 

1986年 名古屋大学プラズマ研究所助手 

1992年 核融合科学研究所大型ヘリカル研究部開発研究系助教授 

2001年 同研究所大型ヘリカル研究部開発研究系教授 

2004年 同研究所大型ヘリカル研究部粒子加熱プラズマ研究系教授 

2010年 同研究所ヘリカル研究部高温プラズマ物理研究系教授 

2021年 同研究所ヘリカル研究部高温プラズマ物理研究系主幹 

2021年 同研究所ヘリカル装置計画研究総主幹 

2022年 同研究所ヘリカル研究部長 

2023年 同研究所研究部位相空間乱流ユニット特任教授(~現在) 

機構長プレス懇談会 居田特任教授資料.pdf

参加申込書はこちらからダウンロードできます