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第12回若手研究者賞受賞者紹介

原田ななせ(国立天文台 助教)

講演タイトル『大量の星の製造現場でその材料を見る』

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分子のパレットで描く銀河の姿

 銀河の中では星が生まれ、死ぬというサイクルが繰り返されています。様々な銀河の中には私たちが住む天の川銀河よりもよりたくさん星が作られている銀河があり、そうした活発な星の形成を爆発的星形成と呼びます。そうした活発な星の形成は長くは続きません。どうやってこのような爆発的な星形成が始まり、どれくらい続き、そしてどのように終わっていくのかはまだよくわかっていません。 私はそうした爆発的星形成を持つ銀河を様々な分子を使い研究してきました。

 新しい星は宇宙空間にあるガスが重力で集まって作られます。そう言った星の材料のガスは分子の形で存在しています。多数の分子種がこれまでに観測されており、その組成は分子ガスの性質に影響されます。 本講演ではそうした分子を使い新しく見えてきた銀河の描像を紹介します。

<略  歴>

2001年 茨城県立 竹園高等学校 卒業

2005年 米国 Muskingum University 卒業

2011年 米国 オハイオ州立大学博士課程 修了、博士号(Ph.D.)取得

2011-2014年 ドイツ マックスプランク電波天文学研究所 研究員

2014-2020年 台湾 中央研究院天文及天文物理研究所 研究員

2020年  国立天文台 科学研究部 助教

研究テーマ:Astrochemical studies in nearby galaxies (近傍銀河における星間化学の研究)

<研究者を目指したきっかけ>

小さい頃は自然に囲まれて育ったので、光や音などの身の回りの自然現象に対して疑問を持つことが多かったです。その中でも物理はその疑問に答えてくれたこともあり、興味を持つようになりました。天文学は実は大学院に進んでから始めたのですが、物理という言語を使ってこの世界の物語を書いているように思い、そこに惹かれました。

<自慢の一枚>

今回紹介する研究は世界各国の研究者のグループと一緒にここ5年間進めてきました。いろんな分子などで銀河を見ることで違った新しい情報が見えてくる、ということを象徴する一枚です。

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<最近はまっていること、趣味など>

昔から絵を描くのが好きです。今は前ほど描く時間もないのですが、年を経るごとに新たな発見もあり、拙いながらも細々続けています。

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