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第13回若手研究者賞受賞者紹介

福井 暁彦(東京大学大学院総合文化研究科 特任助教)

2002年 京都府立綾部高等学校 卒業
2006年 神戸大学理学部 卒業
2008年 名古屋大学大学院理学研究科修士課程 修了
2008年 日本学術振興会特別研究員(DC1)
2011年 名古屋大学大学院理学研究科博士課程 修了,博士(理学)
2011年 国立天文台岡山天体物理観測所 研究員
2018年 東京大学大学院理学系研究科 特任助教
2021年 東京大学大学院総合文化研究科附属 先進科学研究機構 特任助教

「系外地球」のシルエットを捉える

地上望遠鏡で地球サイズの太陽系外惑星の観測を実現

 生命を宿す「地球」は宇宙で特別な存在なのでしょうか?NASA2009年に打ち上げたケプラー宇宙望遠鏡は、「トランジット法」と呼ばれる惑星の食現象(いわば惑星のシルエット)を捉える手法を用いて、地球に似たサイズや温度をもつ惑星が宇宙に普遍的に存在することを明らかにしました。一方、惑星が生命を宿すためには、海洋の存在が重要と考えられています。惑星に海洋が存在しうるかどうかは、惑星のサイズや温度の条件に加えて、適度な量の大気が必要です。

 いま、系外惑星の大気を調べる研究が急速に進展していますが、地球のように小さな惑星がもつ大気を観測することは容易ではありません。少なくとも、太陽系からの距離が近い、主星のサイズが小さい、といった好条件が揃っている必要があります。

 本講演では、宇宙望遠鏡で発見された惑星候補天体の中から、地上の望遠鏡を用いて大気観測が可能な地球型惑星を探索する研究について紹介します。

自慢の一枚

我々が開発をした観測装置MuSCAT(マスカット)を用いて捉えた、ハビタブルゾーン(生命居住可能領域)に位置する地球の1.5倍のサイズの系外惑星K2-3dの「シルエット」。2016年3月、この惑星が主星の手前を横切る際に生じる主星のわずかな(0.06%の)減光の検出に、地上望遠鏡で初めて成功しました。

研究者を目指したきっかけ

「物事の本質を理解したい」という思いのもと、大学、大学院と進むうちに、いつの間にか研究者になっていました。何度か企業への就職を検討したこともありましたが、その都度、もう少し研究を続けたいという気持ちが勝り、今に至っています。 

普段の福井先生はどんな人?

趣味は安くて美味しいワインを探すこと。週末、安くて美味しいワインを飲みながらネット配信番組を観ること。悩みの種は、大抵飲み過ぎてしまい、翌日体調がすぐれないことです。