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第14回若手研究者賞受賞記念講演

塩足 亮隼 (フリッツハーバー研究所 グループリーダー)

塩足 亮隼 Akitoshi SHIOTARI
フリッツハーバー研究所(独)グループリーダー

<略歴>
2006年 福岡県立明善高等学校 理数科 卒業
2010年 京都大学 理学部 卒業
2012年 京都大学大学院 理学研究科修士課程 修了
     日本学術振興会 特別研究員(DC1)
2015年 京都大学大学院 理学研究科博士後期課程 修了
             博士(理学)の学位取得(京都大学)
             東京大学大学院 新領域創成科学研究科 助教
2021年 フリッツハーバー研究所 グループリーダー

<受賞歴>
2013年 日本表面科学会 論文賞
2014年 7th International Symposium on Surface Science, Best Poster Award
2016年 応用物理学会 講演奨励賞
2018年 日本表面真空学会 講演奨励賞(新進研究者部門)
2021年 日本物理学会 若手奨励賞(領域9)
2023年 日本表面真空学会 若手学会賞


講演概要

 有機ELを採用したスマートフォンをよく見かけるようになり、光を発する有機分子の重要性が増してきました。逆に、分子に光を当てることも様々な場面で重要です。光を吸収する分子は蛍光塗料や紫外線フィルタとして使われていますし、空港の検査では赤外線などの光を当てることで物質の正体が調べられています(分光計測)。もし光をどんどん絞って、狙った1つの分子に当てることができれば、その分子1つが光デバイス素子として機能するか調べたり、どんなに微量な有害物質でも検出したりできるでしょう。しかしながら、「回折限界」という物理原則により、どんなにレーザー光をレンズで絞っても、1ナノメートル(10億分の1メートル)程度しかない分子サイズには届きません。講演では、最先端の顕微鏡技術を用いて、この回折限界、さらにはナノスケールをも突破して、光を「ピコスケール」で操って1つの分子を観測・制御する方法についてご紹介します。

研究者を目指したきっかけ

 高校生のとき、パソコンで分子の構造をシミュレーションできること(分子軌道法計算)を知って分子科学研究に強く興味を持ちました。個々の分子がどのような形をしているか、近づけるとどうなるか、未だに分からないことがたくさんあります。自分が調べたいことをとことん突き詰めて調べることができる、そしてそれが仕事になる研究者は、自分にぴったりな職業だと思っています。

関連リンク

フリッツハーバー研究所 塩足先生Webサイト