Press Room
イベント情報 詳細
第24回自然科学研究機構シンポジウム
開催概要
テーマ: | 極限環境における生命~生命創成の探究に向けて~ |
---|---|
日時: | 2017年9月18日(月・祝)12時50分-16時00分(開場12時00分)(予定) |
会場: | 東京国際交流館(プラザ平成)国際交流会議場 東京都江東区青海2-2-1 国際研究交流大学村内 |
定員: | 250名、事前申込制(先着順) |
申込方法: | 終了しました。 |
LIVE 配 信: | LIVE配信は終了いたしました。ご視聴ありがとうございました。 |
参加費: | 無料 |
主催: | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構 |
Q&A: | 当日参加者の皆様から寄せられた質問に対する回答です。 |
概要: |
地球にはさまざまな生命が宿っているが、必ずしも人間が住む環境と同じところのみで生命活動がはぐくまれているわけではない。深海や南極などの超高圧・超高温環境から極低温環境まで、また、強い放射線環境や乾燥環境など、いわゆる極限環境といわれる環境においてもたくましく生命が活動を行っている。そうした極限環境における生命の営みとその基盤となる生命科学的特徴について、最新の研究をもとに議論する。こうした極限環境の生命を知ることが、宇宙環境をふくめた未知の環境における生命の在り方の議論にもつながることが期待される。 |
講演内容: | クマムシはどのようにして生と死のはざまを生きるか(荒川先生)
クマムシは私たちの身近な環境でも比較的簡単に見つけることのできる微小動物(体長1mm以下)です。このクマムシは、脱水することで、「乾眠」と呼ばれる状態を取ることができます。この状態のとき、生命活動は完全に停止しています。また、宇宙真空などさまざま極限環境に耐えることができます。しかも驚くべきことに、再び水を得ることによって、速やかに生命活動を再開することができるのです。クマムシの「乾眠」はまさに、生物学における未踏のフロンティアと言えるでしょう! 極限環境微生物が支えるバイオテクノロジー(石野先生)わたしたち人間は、あまりに高温の環境では生きていくことができません。それは、わたしたちの体を構成するタンパク質がそのような高温には耐えられないからです。ところが、微生物の中には、80℃を超える温度の中で生育するものがいます。その微生物が持つタンパク質は、高温でも変性することなく、むしろ高い酵素活性を発揮します。このような性質を利用することでバイオテクノロジーは大きく進展してきました。そうした最先端の応用成果を紹介します! 南極湖沼生態系の実態を探る(工藤先生)「南極大陸は寒い、だからすべてのものが凍りついている。」もしかして、このような考えを持ってはいませんか?ところが、実は南極にも「普通の湖」が存在するのです。そこでは一体どんな生き物が生活し、どんな世界を作り上げているのでしょうか?実際に南極の地で行われたフィールドワークの様子とその成果をご紹介します! 地球生命(圏)の限界探査とその先にある野望(高井先生)地球の深海や地下深部には、一見生命が生育できないと思えるような極限環境が存在します。しかし、そういった環境にも生命はいるのです。「なんだってー!いったいこの生命達はどこからやってきたんだ?!」(by「MMR」)地球生命の限界や生命圏(生命が存在する場)の限界、あるいはその境界条件の現実を明らかにすることは、理論予想だけでなく現実としての生命存在の可能性の理解に結びつきます。そのような生命が存在できる環境が、約40億年前の生命誕生当時の地球にどれぐらい広がっていたのか?我々の太陽系や太陽系外にもどれぐらい存在するのか?それを知ることが、その先にある我々の野望なのです。 放射線に耐える奇妙な球菌が極限環境で生きる仕組み(鳴海先生)地球上の生物の中でもヒトは特に放射線に弱く、10グレイの放射線を浴びると、確実に死に至ります。ところが、1万グレイの放射線でも生存できる、生物の中でもずば抜けて放射線に強い微生物がいます。なぜこの微生物はこれほど強いのでしょうか?調べてみると、他の生物にはない独特なDNA修復メカニズムを持っていることが分かりました。この微生物はどうやって進化してきたのか?どこまで放射線に強くなるのか?過酷な宇宙環境でも生存できるのか?謎は尽きません。 |
プログラム
12時00分~ | 開場 ~パネル展示(展示会場(3階メディアホール)にて、研究所紹介など) |
---|---|
12時50分~13時00分 | 開会挨拶 小森 彰夫自然科学研究機構 機構長 |
13時00分~13時30分 | クマムシはどのようにして生と死のはざまを生きるか 荒川 和晴 慶應義塾大学 |
13時30分~14時00分 | 極限環境微生物が支えるバイオテクノロジー 石野 園子 九州大学 |
14時00分~14時30分 | 南極湖沼生態系の実態を探る 工藤 栄 情報・システム研究機構 国立極地研究所 |
14時30分~14時50分 | 休 憩(20分) ~パネル展示(展示会場(3階メディアホール)にて、研究所紹介など) |
14時50分~15時20分 | 地球生命(圏)の限界探査とその先にある野望 高井 研 海洋研究開発機構 |
15時20分~15時50分 | 放射線に耐える奇妙な球菌が極限環境で生きる仕組み 鳴海 一成 東洋大学 |
15時50分~16時00分 | 閉会挨拶 竹入 康彦自然科学研究機構 副機構長(広報担当)/核融合科学研究所 所長 |
※プログラムは予定であり、予告無く変更する場合がございます。
ポスター・パンフレット・要旨集
<ポスター>
[PDFファイル/10.6MB]
<チラシ>
[PDFファイル/4.98MB]
<要旨集>
[PDFファイル/7.54MB]
※画像をクリックするとPDFファイルが開きます。
お知らせ
本シンポジウムは、文部科学省の研究大学強化促進事業の支援を受けて行われます。
自然科学研究機構シンポジウム メールマガジン
自然科学研究機構では、自然科学研究機構シンポジウムに関する情報を中心に、機構の活動や国立天文台・核融合科学研究所・基礎生物学研究所・生理学研究所・分子科学研究所のイベントなども紹介するメールマガジンを発行しております(不定期発行)。
配信を希望される方は、下記よりご登録ください。
お問い合わせ
第24回 自然科学研究機構シンポジウム 事務局
自然科学研究機構 事務局企画連携課企画連携係
電話:03-5425-1898(平日8時30分-17時15分)
E-mail: