イベント情報
栄光へのサイエンスステージ(第15回 若手研究者賞受賞記念講演会)
釼持 尚輝 (核融合科学研究所 准教授)


釼持 尚輝 Naoki KENMOCHI
核融合科学研究所 准教授
<略歴>
2006年 静岡県浜松北高等学校 卒業
2011年 京都大学 工学部 卒業
2013年 京都大学大学院 エネルギー科学研究科修士課程 修了
2015年 京都大学エネルギー理工学研究科JSPS特別研究員
2016年 京都大学大学院 エネルギー科学研究科博士課程 修了
博士(理学)の学位取得(京都大学)
核融合科学研究所 特任研究員
東京大学 助教
2020年 核融合科学研究所 助教
2024年 核融合科学研究所 准教授
<受賞歴>
2014年 UK Research and Education Center, Energy Summer School 2014 Poster Session First Prize
2014年 定常プラズマ計測に関する第7回日韓セミナー ポスター賞 金賞
2019年 General Incorporated Association Division of Plasma Physics Association of Asia Pacific Physical Societies, Poster Prize
2020年 プラズマ・核融合学会第25回技術進歩賞
2021年 第38回プラズマ・核融合学会年会 若手学会発表賞 正会員部門
2023年 第17回日本物理学会若手奨励賞
2023年 2023年度吉川允二記念核融合エネルギー奨励賞優秀賞
2024年 プラズマ・核融合学会第29回 技術進歩賞
2025年 Division of Plasma Physics, Association of Asia Pacific Physics Societies, Young Researcher (U40) Award
講演概要
核融合発電は、太陽や星が輝く仕組みを地上で利用し、将来のエネルギー源をつくろうとする挑戦です。燃料資源が豊富で、発電時の二酸化炭素排出を大幅に抑えられるエネルギー源として期待されています。その実現には、高温プラズマを磁場で閉じ込め、熱がどのように逃げるかを理解し、制御する必要があります。本講演では、大型ヘリカル装置LHDで行った実験をもとに、プラズマの中心を短時間だけ加熱したとき、熱と、プラズマの中の細かな揺らぎ(乱流)が、予想よりも速く離れた場所へ影響する「予想外」のデータを紹介します。一見すると外れ値に見える信号を手がかりに、目に見えない乱流を計測し、離れた場所がどのようにつながって反応するのかを読み解く研究の面白さをお伝えします。
研究者を目指したきっかけ
私が研究者を目指す原点は、中学生の頃にエネルギー・環境問題の深刻さを知り、将来への不安を感じたことです。科学好きな父の影響でSFや科学雑誌に触れ、核融合発電という可能性を知りました。「未来のために自分にもできることがあるかもしれない」と思ったことが、進路を考える出発点になりました。分からないことに向き合い、知りたい・実現したいという思いを少しずつ形にしていくことが、研究の道へ進むきっかけになったと思います。