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東北大学・東京工業大学・総合研究大学院大学・東京理科大学と Wiley、 日本発の研究成果のオープンアクセス化の促進に関する覚書に署名

 国立大学法人東北大学、国立大学法人東京工業大学、国立大学法人総合研究大学院大学(総研大)、学校法人東京理科大学の4大学の図書館長と、研究・教育分野をリードするグローバル企業Wiley(日本法人:ワイリー・パブリッシング・ジャパン株式会社)は、2022年1月31日付にて、論文のオープンアクセス出版に関する新たな覚書に署名しました。この覚書は、近年世界的に広まっている「転換契約」(transformational agreement、用語1)と呼ばれる、ジャーナル購読モデルからオープンアクセス(OA)出版モデルへの転換を目指す契約を見据えたものであり、日本発の研究成果の論文発表におけるオープンアクセス化を一層促進する取り組みとなります。 

 今回の覚書は、4大学における2022年4月からの「転換契約」を見据えたもので、日本の複数の大学と世界的な大手出版社が参加した取り組みとしては初めてのものとなります。本覚書に参加した4大学は、国立大学、私立大学、国立研究機関(総研大を構成する大学共同利用機関)と多岐にわたります。この取り組みによる新たな契約方式には、Wileyが出版する全ジャーナルの閲覧に加えて、4大学に所属する研究者の論文をWileyのハイブリッド誌(用語2)約1,400タイトルでOA出版するための権利も含まれます。 

 今回の覚書について、Wileyの研究出版部門 上級副社長 リズ・ファーガソン (Liz Ferguson) は、「私たちは、有力な4大学の学術成果のインパクトと認知を高める今回の合意に参加できたことを喜びとします」と語っています。 

 また、これまで研究論文等のOA化の促進にむけて種々の提言や大学等への助言を行っている文部科学省科学技術・学術政策研究所データ解析政策研究室 林和弘室長は、「日本において、属性の異なる複数の大学が集まり、こうした発信力にも配慮した覚書に署名できたことは、画期的なことです。今後、それぞれの大学における転換契約によるOA化の進展と大学のプレゼンスの向上に期待します。また、これをきっかけに、4大学だけでなく日本の多くの大学においても、OA化の取り組みが進み、日本発の研究成果が世界に一層インパクトを放っていくことを期待しています」と語っています。 

 なお、Wileyは、世界的には既に多くの研究機関・コンソーシアム・政府機関と同種の契約を締結しています。その中には、今年に入って締結された韓国・国立科学技術研究院やスロベニアン・アカデミック・コンソーシアム、米・カリフォルニア州電子図書館コンソーシアム、同・カロライナコンソーシアムとの契約も含まれます。  

 

参考:Wileyについて

Wileyは、研究・教育分野をリードするグローバル企業として、人々が研究・教育・企業において成功できるよう、その潜在力を発揮するためのお手伝いをします。過去200年にわたり、Wileyは世界中で知識の生産と普及を促進してきました。今日では、Wileyが提供するインパクトの高いコンテンツ、プラットフォームおよびサービスは、研究者・学習者・機関・企業が、絶えず変化し続けるこの世界で目標を達成できるよう支援するのに役立っています。詳しくは、ホームページ wiley.com や、Facebook, Twitter, LinkedInでご覧ください。 

 

用語説明 

1) 転換契約

 一般的には、論文の閲覧のために大学等が出版社に対して支払う費用を、論文出版のための費用(論文掲載料)へと段階的に転換させ、それによって論文のOA出版の拡大を目指す契約のことを指す。 

2) ハイブリッド誌

収録論文の閲覧のために購読契約を要するジャーナルのうち、著者が論文掲載料を支払って自分の論文をOA化するオプションを提供するものを指す。